きた)” の例文
先祖以来、田螺たにしつッつくにきたえた口も、さて、がっくりと参ったわ。おかげで舌の根がゆるんだ。しゃくだがよ、振放して素飛すっとばいたまでの事だ。
紅玉 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
万十郎は剣舞できたへあげた「満身の鉄骨と憂国の血涙」と自ら誇る五尺の体躯を(彼は丈が真実五尺であつたが、十七貫もあるといふ固太かたぶとりの布袋ほていであつた。)
サクラの花びら (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
しかもそれは実用に堪え得るように念入りに作ることを求めます。このことは手仕事を忙しくさせ、またその技をきたえさせました。仕事に実着なものが多いのはこのためであります。
手仕事の日本 (新字新仮名) / 柳宗悦(著)