“間借(まが)” の例文
彼(かれ)は、東京(とうきょう)へきてから、ある素人家(しろうとや)の二階(かい)に間借(まが)りをしました。そして、昼間(ひるま)は役所(やくしょ)へつとめて、夜(よる)は、夜学(やがく)に通(かよ)ったのであります。
さかずきの輪廻 (新字新仮名) / 小川未明(著)
「そんな野暮なことは云はないで、續いて僕等を置いて貰ひたいですが——知らない家の間借(まが)りをするのも何だか不安心ですから、ねえ。」
泡鳴五部作:01 発展 (旧字旧仮名) / 岩野泡鳴(著)
彼は中学を卒業してから、一高(いちこう)の試験を受けることにした。が、生憎(あいにく)落第(らくだい)した。彼があの印刷屋の二階に間借(まが)りをはじめたのはそれからである。
彼 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
而して最早師匠の手を離れて独立して居る按摩の亥之吉(いのきち)と間借(まが)りして住む可く東京へ往って了うた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎、徳冨蘆花(著)
彼の名前などは言わずとも好(い)い。彼は叔父(おじ)さんの家を出てから、本郷(ほんごう)のある印刷屋の二階の六畳に間借(まが)りをしていた。
彼 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)