“禍(まが)” の例文
主人の甲斐が、しだいに黒い禍(まが)まがしいものに包まれてゆくのを見るおもいがして、眼をあげることもできない、というようすであった。
禍(まが)の方士(はうし)の鬚(ひげ)である藻草(もぐさ)の下(した)、深淵の底に眠つてゐられる、忘却(ばうきやく)の花は、その眼の窩(くぼ)を貫(つらぬ)いて咲いてゐる。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
この二神(ふたはしら)は、かの穢き繁(し)き國に到りたまひし時の、汚垢(けがれ)によりて成りませる神なり。次にその禍(まが)を直さむとして成りませる神の名は、神直毘(かむなほび)の神。次に大直毘(おほなほび)の神一一。次に伊豆能賣(いづのめ)一二。
大空に円き日輪血のごとし禍(まが)つ監獄(ひとや)にわれ堕(お)ちてゆく
桐の花 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
人を囚へて惡逆の淵に突きおとす人生の禍(まが)つ事(ごと)
展望 (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
窓ぢかに偸立(ぬすだ)つ『禍(まが)』の
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
芽(め)ぐむや、禍(まが)の妖惑(まよはし)。
白羊宮 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫、薄田淳介(著)
おほ禍(まが)つびの城壁(じやうへき)に
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
禍(まが)つ狼。
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
禍(まが)つ狼。
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)