“奇禍”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きか84.6%
きくわ15.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
次郎と月江とは、道々もうわさをして来たそのおりんが、生埋めという、稀有けう奇禍きかに会ったと聞いても、にわかに信じかねました。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そういう風説のある中に余りこの国について日本に紹介しようとして調べた事がかえって奇禍きかを買うような事になってはつまらぬ。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
全然ぜんぜん進退しんたい自由じゆううしなつたらそれこそ大變たいへんみづかすゝんで奇禍きくわまねくやうなものです。
「私に一人の伯母があるのです、世をいとうて秩父の山奥に孤独ひとりして居ります、今年既に七十を越して、钁鑠くわくしやくとしては居りますが、一朝私の奇禍きくわを伝へ聞ませうならば——」語断えて涙滴々てき/\
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)