嚊々かかあ)” の例文
神月は——おや、人魂が飛ぶ、——と何心なくいったんだ。谷中は近し、こりゃ感情だね。そうすると、あの嚊々め。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
神月が人魂だといったのを聞いた時、あいつ愛嬌のない、鼻のい、目のい、源氏物語の精霊のような、玉司子爵夫人子、語を換えて云えば神月の嚊々だ。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何、もう子爵家を去って、寺に下宿したらいじゃあないか。僕はね、爵位と、君があの高慢な嚊々とを棄てたというので、すべての罪を償うてあるもんだと思う。
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
嚊々を貸せとも言いなさりゃしめえ、早い話が。何また御使い道がありゃ御用立て申します。
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
前様、今の住居は、隣の嚊々小児い産んで、ぎゃあぎゃあえ、どこか貸す処があるめえか、言わるるで、そん当時黒門さどうだちゅったら、あれは、と二の足をましっけな。
草迷宮 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)