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花屋
真紅なアネモネが、
花屋の
店に
並べられてありました。
同じ
土から
生まれ
出た、この
花は、いわば
兄弟ともいうようなものでありました。
花屋へ這入つて、大きな
白百合の
花を沢山
買つて、
夫を
提げて、
宅へ
帰つた。
花は
濡れた儘、
二つの
花瓶に
分けて
挿した。
參詣人へも
愛想よく
門前の
花屋が
口惡る
嚊も
兎角の
蔭口を
言はぬを
見れば、
着ふるしの
浴衣、
總菜のお
殘りなどおのずからの
御恩も
蒙るなるべし