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寶珠花屋
読み方 | 割合 |
はうじゆばなや | 50.0% |
はうじゆはなや | 50.0% |
偖又寶珠花屋八五郎は浪人夫婦の後を見送りアヽ今の若夫婦は
惡い
駕籠舁共に
引罹りとんだ目に
逢ならん我等があれ
程氣を
偖又爰に
武州熊谷堤の
外れに
寶珠花屋八五郎と云居酒屋あり亭主八五郎は此邊の
口利にて
喧嘩或ひは出入等之ある時は
毎も
扱ひに
這入ては
其騷動を
鎭めけるに
渠が云事は皆是を
偖又彼の
駕籠舁の
惡漢どもは浪人夫婦を
甘々と僞り乘て
寶珠花屋を立出しが程なく
熊谷堤の中程なる地藏堂の前に來り駕籠を
颯と
押開き
御免成れと長兵衞の弟なる中仙道熊谷宿の
寶珠花屋八五郎此所へ入來たり是は/\後藤先生新藤市之丞樣
誠に久々の御目
通り先々御
機嫌克恐悦に存じ奉つる
道理こそ
先程より一ト間の内にて御
咄しの
聲を