-
トップ
>
-
武州
各地の鹿島踊歌のうち、
武州小河内のものには
紛乱があり、全くちがったコキリコ踊と
繋がって、もう意味が取れなくなっている。
武州高尾の
峰から、京は
鞍馬山の
僧正谷まで、たッた半日でとんでかえったおもしろい旅の
味を、
竹童はとても忘れることができない。
「
身上の
爲だから
汝も
我慢するもんだ、
見ろ
汝等處ぢやねえ、
武州の
方へなんぞ
遣られて
泣き
拔いてるものせえあら」と
彼は
又辛うじていつた。
大人しく
默つて
居たおつぎは
偖又爰に
武州熊谷堤の
外れに
寶珠花屋八五郎と云居酒屋あり亭主八五郎は此邊の
口利にて
喧嘩或ひは出入等之ある時は
毎も
扱ひに
這入ては
其騷動を
鎭めけるに
渠が云事は皆是を