“いびき”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
91.6%
鼾声7.1%
0.6%
0.3%
時々鼾0.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
地下室の中でも、彼は、遠方から地響じひびきの伝わってくる爆撃も夢うつつに、かたわらからうらやましがられるほど、ぐうぐうといびきをかいて睡った。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)
馬鹿野郎め、と親方に大喝されて其儘にぐづりと坐り沈静おとなしく居るかと思へば、散かりし還原海苔もどしのりの上に額おしつけ既鼾声いびきなり。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
何者かこれ、天地を枕衾ちんきんとして露下月前に快眠せる漢子おのこは、数歩のうちにありていびきを立てつ。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
危険を冒すことだけが登山の最大の意義だというんなら、それはスポーツの軽業かるわざ主義だよ。……君、君、そこでいびきなんかかいちゃ駄目だよ。
十時頃になると、車中の人は大抵こくり/\と居睡ゐねむりを始めた。忠太は思ふ樣腹を前に出して、グッと背後うしろもたれながら、口を開けて、時々鼾いびきをかいてゐる。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)