“香盆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうぼん75.0%
かうばこ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
掛け軸の前の香盆こうぼんに染め付けの火入れが置いてあるので、始めてそれと気がついたのだが、さっきからかすかに香っているのは大方あれに「梅が香」がくんじてあるのであろう。
蓼喰う虫 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
聞くまいとして先刻さっきから書をひもといたり、香盆こうぼんを拭いて香炉に火を点じてみたりしていたが、十兵衛の声が耳に聞えている時よりも、聞えていない間の方が、たまらない不安と焦躁しょうそうに駆られてしまう。
柳生月影抄 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
さもたり。ちかづくまゝに。にほは。そもかう款貨舖ぐやの。むすめかも。ゆびはさめる。香盆かうばこの。何爲なにことなりや。時々とき/\に。はなかさして。くめるは。
「西周哲学著作集」序 (旧字旧仮名) / 井上哲次郎(著)