“香気”のいろいろな読み方と例文
旧字:香氣
読み方割合
こうき39.3%
におい26.8%
にほひ14.3%
かおり14.3%
かをり3.6%
かんばせ1.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
テーブルのうえには、カーネーションや、リリーや、らんのはななどがられて、それらの草花くさばな香気こうきじって、なんともいえない
煙突と柳 (新字新仮名) / 小川未明(著)
いやだ。いやだ。イケナイイケナイ。私から先だ私から先だ。私は香気においぎたい。花だの香木だのの芳香においが嗅ぎたい。早く早く」
白髪小僧 (新字新仮名) / 夢野久作杉山萠円(著)
紳士はそれを聞くと、黙つて婦人を連れて窓際の小卓こづくゑに案内した。つくゑの上には真紅まつかな花が酒のやうな甘つたるい香気にほひを漂はしてゐた。
板敷きになった酒店の方から酒の香気かおりの通って来る広い囲炉裏ばたのところで、しばらく半蔵は遺族の人たちと共に時を送った。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
二人は外套室クローク・ルウムに外套を置いて、かねて馴染の小ぢんまりした部室へやに入つて往つた。そして香気かをりの高いココアをすゝりながら、好きなお喋舌しやべりに語り耽つた。