“かおり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
薫46.3%
香37.7%
香気4.9%
芳香4.9%
馨2.5%
香織1.2%
薫香1.2%
臭0.6%
香折0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
宛転悠揚(えんてんゆうよう)としてわたしの心を押し沈め、我れを忘れていると、それは豆麦や藻草の薫(かおり)の夜気(やき)の中に、散りひろがってゆくようにも覚えた。
村芝居 (新字新仮名) / 魯迅(著)
次第に、馬車は速力が衰えて並足となり、夏の夜のいろいろの甘い香(かおり)の間をゆらゆらと揺れがたがたと音を立てながら登って行った。
「おお、母(かあ)さんや、」とお父(とう)さんが言(い)った。「あすこに、綺麗(きれい)な鳥(とり)が、好(い)い声(こえ)で鳴(な)いているよ。日(ひ)がぽかぽかと射(さ)して、何(なに)もかも、肉桂(にくけい)のような甘(あま)い香気(かおり)がする。」
血の異臭と、線香の芳香(かおり)が暗い部屋の中に息苦しい程みちみちた。その中に座り込んだ与一は仔細らしく両手を合わせた。
名君忠之 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
えならぬ物の馨(かおり)がして、花やかな裾(すそ)が灯影(ほかげ)にゆらいだと思うとその背後から高谷千代子が現われた。
駅夫日記 (新字新仮名) / 白柳秀湖(著)
長男香織(かおり)さんは生れた。生れる子供の籍だけは、こちらへほしいとは伝右衛門氏の願いだった。柳原家で拒んだのだという。生れた子のことで、燁子さんは姿をかくさなければならなかった。
柳原燁子(白蓮) (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
音もなく、薫香(かおり)もなく、まして形はなく、ただ感じ得る者のみが感じる「気」なのである。彼はその「気」の霊感の前には飽くまでも謙譲であり得た。
日は輝けり (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
その時は熊の胆の色が少し紅(くれない)を含んで、咽喉を出る時腥(なまぐさ)い臭(かおり)がぷんと鼻を衝(つ)いたので、余は胸を抑えながら自分で血だ血だと云った。
思い出す事など (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一行の中には元は何十石取の御家人で、南郷綾麿の隣に住み、母と一緒にささやかな手内職をしている、花崎某(はなざきなにがし)の娘香折(かおり)も交って居りました。