“所有”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
もの52.3%
しよいう9.2%
しょゆう9.2%
6.2%
あらゆる6.2%
もちもの3.1%
アンアイグネン3.1%
あらゆ1.5%
ありもの1.5%
もち1.5%
もちまえ1.5%
もっ1.5%
もつ1.5%
ポゼッショ1.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
金銀用度も皆兄まかせにて我が所有ものといふものもなく、ただることと食ふこととに不足なさざるばかりなれば奴隷といふてもかるべし
印度の古話 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
門口かどぐちだれ所有しよいうともかないやなぎが一ぽんあつて、ながえだほとんのきさはりさうにかぜかれるさま宗助そうすけた。には東京とうきやうちがつて、すこしはとゝのつてゐた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
こめ不作ふさくのときは、こめあたいがるように、くわのあたいがって、ひろいくわばたけ所有しょゆうしている、信吉しんきち叔父おじさんは、おおいによろこんでいました。
銀河の下の町 (新字新仮名) / 小川未明(著)
『だから総計そうけい八十六えんもうしているのです。それわたしは一もん所有っちゃおらんので。』
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
女王樣ぢよわうさま論據ろんきようでした、何事なにごとにせよ、まつた時間じかんえうせずしてうせられなかつたなら、所有あらゆる周圍しうゐたれでもを死刑しけいしよする。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
そはかしこにては、我等の所有もちものとなふる者愈〻多ければ、各自おの/\くるさいはひ愈〻多く、かの僧院に燃ゆる愛亦愈〻多ければなり。 五五—五七
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
すべてのものの本体は知識ではわからない。物を知るとは、その物を体験すること、更に所有アンアイグネンすることである。善悪を知るには徳を積むよりほかはない。
愛と認識との出発 (新字新仮名) / 倉田百三(著)
所有あらゆる官能がよろめき、渦巻きます。いやな、ひどい騒ぎに耳が聾になります。10035
嬢さまはわたくし屹度きっとお送り申しますからお迎いには及びません、私が参るまでお宅にお待ち下さいということを書いて送り、日暮から所有ありものの船へ梨売重助とお雪を乗せて漕ぎ出し
「男だけには、それぞれ所有もちを決めてあるという話ですけれどね」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
権兵衛は所有もちまえの烈しい気象を眉にあらわしていた。
海神に祈る (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
アウエリヤヌイチはドクトルの廉潔れんけつで、正直しょうじきであるのはかねてもっていたが、しかしそれにしても、二万えんぐらいたしか所有もっていることとのみおもうていたのに、かくといては
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
アウエリヤヌヰチはドクトルの廉潔れんけつで、正直しやうぢきるのはかねてもつてゐたが、しかれにしても、二萬ゑんぐらゐたしか所有もつてゐることゝのみおもふてゐたのに、くといては
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
斯うなると、僕の珍・稀・豪書興味は、羅馬法に所謂、所有ポゼッショ占有オクパチョの慾ではなく、寧ろ単なる握持テテンチョの興趣にすぎぬのだらう。
書狼書豚 (新字旧仮名) / 辰野隆(著)