“整”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ととの56.0%
とゝの33.0%
とゝ2.0%
ちゃん2.0%
とと2.0%
とゝな1.0%
ただ1.0%
ととのい1.0%
ととのわ1.0%
ひと1.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
この爬虫たちを、元居た暖室だんしつの方へ移すのですが、それにはあの室を充分なところまで温め、湿度をととのえてやらねばならんのです
爬虫館事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
わすれてゐることはないかとかんがへて見るが、萬事手はづとゝのつてゐる。そこで金太郎は、二時間といふわづかな時間をもてあましてしまふ。
坂道 (旧字旧仮名) / 新美南吉(著)
日についで支度にかゝれば二月の末には萬々ばん/\用意はとゝのひたり爰に皆々を呼集よびあつ評定ひやうぢやうに及ぶ樣はすぐさま江戸へ下るべきや又は大坂表へ出て動靜やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「まだ、ちゃんとしていますのね。この白い鶏も、その天狗様の悪戯じゃありませんか。——ああ、竜胆を。」
「私は始めて先生を御見上げ申した時に、先生の心はそういう点で、普通の人以上にととのっていらっしゃるように思いました」
硝子戸の中 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
何處どこでもなが航海かうかいでは船中せんちゆう散鬱うさばらしにと、茶番ちやばん演劇えんげき舞踏ぶたうもようしがある。こと歐洲をうしう東洋とうやうとのあひだ全世界ぜんせかいもつとなが航路かうろであればかゝ凖備じゆんびは一そうよくとゝなつてる。
いくつか病棟びょうとうがあったが、このおさな子供こどもたちのかったのは、いちばん後方こうほうにあった、しろ病舎びょうしゃでした。そうじのゆきとどいた、おおきなへやのなかには、幾列いくれつとなくベッドがただしくならんでいました。
少女と老兵士 (新字新仮名) / 小川未明(著)
敵国が未だ兵力を集中せないすなわち戦闘準備のととのわない虚に乗じて、急馳きゅうち電撃これを潰乱かいらんせしめるのである、ネルソンの兵法はそうでない
竹乃里人 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
予はそれを聞くとひとしく口をつぐみて悄気返しよげかへれば、春雨しゆんうあたかも窓外に囁き至る、瀟々せう/\の音に和し、長吁ちようう短歎たんたん絶えてまた続く、婦人の泣音きふおんあやしむに堪へたり。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)