“もち”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モチ
語句割合
40.6%
17.5%
13.0%
7.7%
7.2%
冬青2.7%
2.5%
2.0%
1.7%
保存0.5%
勿論0.5%
十五日0.5%
0.5%
0.2%
0.2%
使用0.2%
0.2%
十五0.2%
所有0.2%
所管0.2%
0.2%
細葉冬青0.2%
青木0.2%
0.2%
黐木0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
爐端ろばたもちいたゞくあとへ、そろへ、あたまをならべて、幾百いくひやくれつをなしたのが、一息ひといきに、やまひとはこんだのであるとふ。洒落しやれれたもので。
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
いまでは、いいくすりがたくさんにありますけれど、まだ世間せけんひらけなかった、むかしは、家伝薬かでんぐすりなどをもちいて病気びょうきをなおしたものであります。
おばあさんと黒ねこ (新字新仮名) / 小川未明(著)
如何にも研究熱の旺盛な余りに出たらしい脂切あぶらぎった口調で、柔らかく、固くもちかけて来たもんだから吾輩ウッカリ乗せられてしまった。
爆弾太平記 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
今更ここに言ふをもちゐないことではあるが、そのたゆみ易き句法、素直に自由な格調、從つてこれは今迄にたぐひのなかつた新聲である。
新しき声 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
盛夏には蠅の勢強き時なれば竹あるいは木の棒を二尺位の長さに切りもちを全体に塗付けて天井へ三尺おき位に吊下げおくも良し。
食道楽:秋の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
かしかしは冬青もち木犀もくせいなどの老木の立ち込んだ中庭は狹いながらに非常に靜かであつた。ことごとしく手の入れてないまゝに苔が自然に深々とついてゐた。
鳳来寺紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
すなわち所謂いわゆる盆の月を以て全く新亡者の供養にゆだねてしまわなかった時代には、この春秋二回の第一のもちの夜は、大体相似たる祭典が行われていたらしいのである。
年中行事覚書 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
たんあたまからした、あたかにかいたもちやう代物しろものつて、義理ぎりにも室中しつちゆうらなければならない自分じぶん空虚くうきよことぢたのである。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
普通種もち米 一四・三〇 八・五〇 三・二〇 七二・一〇 一・〇〇 〇・九〇
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
ひどやすくなつちやつたな、さむつちや保存もちがえゝのにけえつやすいつちうんだからまる反對あべこべになつちやつたんだな」勘次かんじ青菜あをなをけならべつゝいつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
勿論もちよ! 弟さんは、もう一ぺんあんたと相談した上でなくちゃ、正式の申込をするのはいやだと言うんですけど、とにかくああして婚礼をいそいでらっしゃるでしょう。
十五日もちぬればその夜降りけり
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
冗縦僕財これをもちいて以て悪鬼を禁中に逐う、云々。
長「なに、そう云う訳ですか、生憎あいにく亥太郎が居りませんが、もう蔵は冬塗る方がもちがいゝが、今からじゃア遅い、土が凍りましょう」
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それも髪結かみゆいさんが結ったのではない、自分でもちのよいように結ったのへごみが付いた上をコテ/\と油を付け、撫付なでつけたのが又こわれましたからびんの毛が顔にかゝり、湯にも入らぬと見えて襟垢えりあかだらけで
業平文治漂流奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
〔譯〕自らつとめてまざるは天道なり、君子のもちゐる所なり。
「さようにござりまする。私は来栖勘兵衛お頭の秘蔵の腹心、伊丹東十郎氏は、有賀又兵衛お頭の無二の腹心として、組中にありましても、重く使用もちいられましてござりまする」
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
美緒つ! 馬鹿野郎! 眠つちやいかん! 眠るなと言つたら! 反歌! いゝかつ! 十五もちくだち清き月夜つくよに吾妹子に
浮標 (新字旧仮名) / 三好十郎(著)
「男だけには、それぞれ所有もちを決めてあるという話ですけれどね」
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
見晴しのいいバルコニーなどがあって、三階の方の部屋は軟か物などを着ている女中の所管もちと決まっていた。
(新字新仮名) / 徳田秋声(著)
凸凹でこぼこや泡のないものを選びたいのです、むかしのものは、ほとんど紙の如く薄いのをもちいています、なかなか味のあるものです。
楢重雑筆 (新字新仮名) / 小出楢重(著)
その他冬青木もち、椿、楢、はぜおうちむく、とべら、胡頽子ぐみ、臭木等多く、たらなどの思ひがけないものも立ち混つてゐる。
沼津千本松原 (新字旧仮名) / 若山牧水(著)
もちを塗り置きしところ、案のごとく、やがてみみずく二羽捕らわれたという話が、『東北新聞』にて報じてあった。
おばけの正体 (新字新仮名) / 井上円了(著)
初め鉢植にてありしを地にくだしてより俄に繁茂し、二十年の今日既に来青らいせいかく檐辺えんぺんに達して秋暑の夕よく斜陽の窓を射るを遮るに至れり。常磐木ときはぎにてその葉は黐木もちに似たり。
来青花 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)