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餠
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もち
ふりがな文庫
“
餠
(
もち
)” の例文
新字:
餅
兵部卿の宮の若君の五十日になる日を数えていて、その式用の祝いの
餠
(
もち
)
の用意を熱心にして、竹の
籠
(
かご
)
、
檜
(
ひのき
)
の籠などまでも自身で考案した。
源氏物語:51 宿り木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
單
(
たん
)
に
頭
(
あたま
)
から
割
(
わ
)
り
出
(
だ
)
した、
恰
(
あたか
)
も
畫
(
ゑ
)
にかいた
餠
(
もち
)
の
樣
(
やう
)
な
代物
(
しろもの
)
を
持
(
も
)
つて、
義理
(
ぎり
)
にも
室中
(
しつちゆう
)
に
入
(
い
)
らなければならない
自分
(
じぶん
)
の
空虚
(
くうきよ
)
な
事
(
こと
)
を
耻
(
は
)
ぢたのである。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
するとそこに
若
(
わか
)
い二
疋
(
ひき
)
の
栗鼠
(
りす
)
が、
仲
(
なか
)
よく白いお
餠
(
もち
)
をたべておりましたがホモイの来たのを見ると、びっくりして立ちあがって
急
(
いそ
)
いできもののえりを
直
(
なお
)
し
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
送らんも
勿體
(
もつたい
)
なし明日よりは
餠
(
もち
)
を
背負
(
せおひ
)
てお屋敷や又は
町中
(
まちぢう
)
を賣ながら父を尋ね度
存
(
ぞん
)
ずるなり此上のお
情
(
なさけ
)
に此儀を
大岡政談
(旧字旧仮名)
/
作者不詳
(著)
學校
(
がくかう
)
にての
出來
(
でき
)
ぶりといひ
身分
(
みぶん
)
がらの
卑
(
いや
)
しからぬにつけても
然
(
さ
)
る
弱虫
(
よわむし
)
とは
知
(
し
)
る
物
(
もの
)
なく、
龍華寺
(
りうげじ
)
の
藤本
(
ふぢもと
)
は
生煮
(
なまに
)
えの
餠
(
もち
)
のやうに
眞
(
しん
)
があつて
氣
(
き
)
に
成
(
な
)
る
奴
(
やつ
)
と
憎
(
に
)
くがるものも
有
(
あ
)
りけらし。
たけくらべ
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
▼ もっと見る
小六
(
ころく
)
は
義太夫
(
ぎだいふ
)
などを
聞
(
き
)
くより、
宅
(
うち
)
に
居
(
ゐ
)
て
餠
(
もち
)
でも
燒
(
や
)
いて
食
(
く
)
つた
方
(
はう
)
が
勝手
(
かつて
)
だといふので、
留守
(
るす
)
を
頼
(
たの
)
んで
二人
(
ふたり
)
出
(
で
)
た。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今歳
(
ことし
)
も
今日
(
けふ
)
十二
月
(
ぐわつ
)
の十五
日
(
にち
)
、
世間
(
せけん
)
おしつまりて
人
(
ひと
)
の
往來
(
ゆきかひ
)
大路
(
おほぢ
)
にいそがはしく、お
出人
(
でいり
)
の
町人
(
てうにん
)
お
歳暮
(
せいぼ
)
持參
(
ぢさん
)
するものお
勝手
(
かつて
)
に
賑々
(
にぎ/\
)
しく、
急
(
いそ
)
ぎたる
家
(
いゑ
)
には
餠
(
もち
)
つきのおとさへ
聞
(
きこ
)
ゆるに
われから
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
その晩は
亥
(
い
)
の子の
餠
(
もち
)
を食べる日であった。不幸のあったあとの源氏に遠慮をして、たいそうにはせず、西の対へだけ美しい
檜破子詰
(
ひわりごづ
)
めの物をいろいろに作って持って来てあった。
源氏物語:09 葵
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
目を白黒くして
餠
(
もち
)
をのみ
込
(
こ
)
もうとしたりしました。
貝の火
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
盆
(
ぼん
)
の
上
(
うへ
)
に
燒
(
や
)
き
餘
(
あま
)
りの
餠
(
もち
)
が
三切
(
みきれ
)
か
四片
(
よきれ
)
載
(
の
)
せてあつた。
網
(
あみ
)
の
下
(
した
)
から
小皿
(
こざら
)
に
殘
(
のこ
)
つた
醤油
(
しやうゆ
)
の
色
(
いろ
)
が
見
(
み
)
えた。
門
(旧字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
高脚
(
たかあし
)
の
膳
(
ぜん
)
が八つ、それに載せた皿は皆きれいで、ほかにまた小さい膳が二つ、飾り脚のついた台に載せたお料理の皿など、見る目にも美しく並べられて、儀式の
餠
(
もち
)
も供えられてある。
源氏物語:51 宿り木
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
三日にあたる夜は
餠
(
もち
)
を新夫婦に供するものであると女房たちが言うため、そうした祝いもすることかと総角の姫君は思い、自身の居間でそれを作らせているのであったが、勝手がよくわからなかった。
源氏物語:49 総角
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
餠
部首:⾷
17画
“餠”を含む語句
尻餠
麥餠
伸餠
鹽煎餠屋
鶯餠
餠類
餠屋商賣
餠屋
鏡餠
蜜餠
蓬餠
罌粟餠
福手餠
畫餠
画餠
燒餠坂
煎餠蒲団
油揚餠
此餠屋
椿餠