“たも”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タモ
語句割合
62.5%
13.3%
7.5%
6.7%
2.5%
手網1.7%
玉網1.7%
保持0.8%
0.8%
攩網0.8%
0.8%
0.8%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
けれど、もはやみずすら十ぶんむこともできなかったので、こののち、そんなにながいこといのちたもたれようとはかんがえられませんでした。
千代紙の春 (新字新仮名) / 小川未明(著)
今生こんじょうの 果報かほうえて 後生たすけさせたもうべく候 こんじょうの果報をば 直義にたばせ候て 直義を安穏あんのんに まもらせ給い候べく候
私本太平記:12 湊川帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
女学子は時勢に激するところありて「膝栗毛」の版をかんといへり。われは女学子の社界改良の熱情に一方ならぬ同情をたもつものなり。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
まるで物取りの仕業しわざのような情ない目にお遇いなされ、殺されたうえに云いようのないはずかしめをお受けなされては、子としてその恨みを忘れることが出来るものか、まあ考えてたもるがよい。
その時から今日まで堅くその餞別をたもって居られる人もありまた居られぬ人もあるようですが、とにかくこれらの餞別は確かに私にとっては善い餞別でございました。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
すっぽんかなと思って手網たもを入れてすくい取って見ると、意外にも、こいつだ——どこから入って来たか、こいつに出られた日には、魚族よりは漁師の生活問題だ
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
といいながら、プールの水に鱗波をたてて右往左往する錦手の鯉の子供を、上手に、玉網たもですくいにかかった。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
薪左衛門によって保持たもたれている天国の剣であった。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
そして網の底は一枚に続いて海底を蔽っているのであって、いわば途方もなく大きい紡錘形の口を持ったたも網を海上に浮かべたようなものである。
大謀網 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
銀子はそこで七八つになり、昼前は筏に乗ったり、攩網たもふなすくったり、石垣いしがきすきに手を入れて小蟹こがにを捕ったりしていた。
縮図 (新字新仮名) / 徳田秋声(著)
東京天王寺てんのうじにて菊の花片手に墓参りせし艶女えんじょ、一週間思いつめしがこれその指つきを吉祥菓きっしょうかもたたも鬼子母神きしぼじんに写してはと工夫せしなり。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
御自分ごじぶんはかくしたまへども、他所行着よそゆきぎのおたもよりぬひとりべりの手巾はんけちつけしたるときくさ、散々さん/″\といぢめていぢめて、いぢいて、れからはけつしてかぬ
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)