手網たも)” の例文
それでもどうにかこうにか綾なして、だんだんに手元へひき寄せたらしく、為さんは手網たもを持って掬いあげようとする。
半七捕物帳:44 むらさき鯉 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
すっぽんかなと思って手網たもを入れてすくい取って見ると、意外にも、こいつだ——どこから入って来たか、こいつに出られた日には、魚族よりは漁師の生活問題だ
大菩薩峠:37 恐山の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)