“もちのき”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:モチノキ
語句割合
冬青66.7%
黐木33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
戸村家の墓地は冬青もちのき四五本を中心として六坪許りを区別けしてある。そのほどよい所の新墓にいはかが民子が永久とわ住家すみかであった。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
社のある山の径三町ばかり全山樹をもって蔽われ、まことに神威灼然たりしに、例の基本財産作るとて大部分の冬青もちのき林を伐り尽させ、神池にその木を浸して鳥黐とりもちを作らしむ。
神社合祀に関する意見 (新字新仮名) / 南方熊楠(著)
だが、一羽の一番愛らしかった雛は、父に随わず、勝手に黐木もちのきの梢の方を飛び廻っていた。「あ、あそこにいるのに」と妻は夢中で空をふり仰いでいた。
吾亦紅 (新字新仮名) / 原民喜(著)