“新墓”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
あらはか21.4%
にいはか21.4%
しんばか14.3%
にいばか14.3%
あらばか7.1%
しんはか7.1%
にいつか7.1%
にひばか7.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
うち立出たちいで、三崎へ参りて、女暮しでういう者はないかと段々尋ねましたが、一向に知れませんから、尋ねあぐんで帰りに、新幡随院しんばんずいゝんを通り抜けようとすると、お堂のうしろ新墓あらはかがありまして
戸村家の墓地は冬青もちのき四五本を中心として六坪許りを区別けしてある。そのほどよい所の新墓にいはかが民子が永久とわ住家すみかであった。
野菊の墓 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
また昨日きのふ今日けふ新墓しんばか死人しびと墓衣はかぎくるまってかくれてゐよともはッしゃれ。いたばかりでも、つね身毛みのけ彌立よだったが、大事だいじみさをつるためなら、躊躇ちゅうちょせいで敢行してのけう。
それも新墓にいばかのものと思われる卒塔婆をぽきり折り取ってきて祭ったらしく、四、五粒ほどのお撰米せんまいに水までもちゃんと供えてあるのです。
闇夜ではありましたが、その代りに星が冴えているのと、前に来て見当をつけて置いたのとで菰田源三郎の新墓あらばかを見つけ出すのは、何の造作もありませんでした。
パノラマ島綺譚 (新字新仮名) / 江戸川乱歩(著)
白翁堂勇斎はくおうどうゆうさいに知らし、勇斎の注意で萩原は女の住んでいると云う谷中やなか三崎町みさきちょうへ女の家を探しに往って、新幡随院しんばんずいいんうしろ新墓しんはかと牡丹の燈籠を見、それから白翁堂の紹介で
牡丹灯籠 牡丹灯記 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
新墓にいつかの垣に紅白の木槿もくげが咲いて、あかい小さい蜻蛉とんぼがたくさん集まって飛んでいる。卒塔婆そとばの新しいのに、和尚さんが例の禿筆ちびふでをとったのがあちこちに立っている。
田舎教師 (新字新仮名) / 田山花袋(著)
ひとつふたつと新墓にひばか
海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)