“禿筆”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ちびふで62.5%
とくひつ37.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
鼻紙を一枚、念入りにしわこさえて、ガラッ八の膝の下に置くと、禿筆ちびふでへたっぷり墨汁すみを含ませて、嫌がる手に持たせました。
と、眉毛に火のつくなかで自若たる泰軒、ふところをさぐって取り出したのは殺生道中血筆帳の一冊、禿筆ちびふでの先を小松数馬の斬り口へ塗って血をつけ——。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
ふと思い立って禿筆とくひつし、本書の主要部分である「キリスト教入門」の第三章以下、並びにはしがきに当たる「門をたたけ」の一篇を書き上げ
キリスト教入門 (新字新仮名) / 矢内原忠雄(著)
禿筆とくひつを用ゐて作つた草体が奔放を極めてゐる。引首印いんしゆいんと知足のしもの印一顆とがある。是が一つである。今一つは清川安策の五古で、是は文淵堂の花天月地くわてんげつち中に収められてゐる。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)