“禿頭”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
はげあたま78.8%
とくとう16.8%
はげ2.7%
あたま0.9%
とうとう0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
シャガレた声で上座かみざから、こう叫んだ向う鉢巻の禿頭はげあたまは、悠々と杯を置いて手をあげると、真っ先きに立った桃の刺青を制し止めた。
いなか、の、じけん (新字新仮名) / 夢野久作(著)
やおらモーニングの巨体を起して眼の前の安楽椅子に旅行服のままかしこまっている弱々しい禿頭とくとうの老人の眼の前にその号外を突付けた。
人間レコード (新字新仮名) / 夢野久作(著)
禿頭はげ親爺おやじがピンピンして頑張っておりましたので……その親父おやじが引いてくれた魚類さかな荷籠めご天秤棒ぼおこを突込んで、母親かかさんが洗濯してくれた袢纏はんてん一枚、草鞋わらじ一足、赤褌あかべこ一本で
近世快人伝 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「ヘヽヽヽ先生、御得意の自由廃業でげすな」と、丸井はツルリ禿頭あたまを撫でぬ
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
第四番目に取り調べられたのは禿頭とうとうの老人であった。これは商売人の隠居で、腰も低く、交番の巡査が相識の間であったから、一通りの訊問以外には何も訊かれなかった。
撞球室の七人 (新字新仮名) / 橋本五郎(著)