“禿頭病”の読み方と例文
読み方割合
とくとうびょう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
本職でなくてもい。腫物できもののあるのや禿頭病とくとうびょう白雲しらくも田虫たむし湿瘡しっそう皮癬ひぜんなんてのを見繕みつくろって、かわり立ち代り坐り込ませる。これなら親類にいくらもあるだろう?
親鳥子鳥 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
孤城、高松の城は、その大湖沼だいこしょうのなかに、ぽつねんと水漬みずついている。はるかその附近に、禿頭病とくとうびょう者の髪の毛の如く見えるものは、森であり並木であり、ところどころの木々だった。
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ボーイ長がそこへ寝始めてから、三時間目に初めて、彼の室はともしびで照らされた。彼が船へ持って来たものは、そのからだと、その切り捨てられた仕事着と、初期の禿頭病とくとうびょうとだけであった。
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)