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『吾亦紅』
ふりがな文庫
『
吾亦紅
(
われもこう
)
』
マルが私の家に居ついたのは、昭和十一年のはじめであった。死にそうな、犬が庭に迷い込んで来たから追出して下さいと妻はある寒い晩云った。死にはすまいと私はそのままにしておいた。犬は二三日枯芝の日だまりに身をすくめ人の顔をみると脅えた目つきをして …
著者
原民喜
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「高原 第三輯」鳳文書林、1947(昭和22)年3月15日
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約17分(500文字/分)
朗読目安時間
約28分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
羞
(
はにか
)
欹
(
そば
)
黐木
(
もちのき
)
諳
(
そらん
)
芥箱
(
ごみばこ
)
鬼灯
(
ほおずき
)
駭
(
おどろ
)
馬陸
(
やすで
)
蜥蜴
(
とかげ
)
蛞蝓
(
なめくじ
)
藜
(
あかざ
)
囀
(
さえず
)
笊
(
ざる
)
日南
(
ひなた
)
彷徨
(
さまよ
)
宥
(
なだ
)
守宮
(
やもり
)