“所有地”の読み方と例文
読み方割合
もちち100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
嫁婿の遣取やりとりも二度や三度でなかつたと言ふ。盛岡の城下を引掃ひきはらふ時も、両家で相談した上で、多少の所有地もちちのあつたのを幸ひ、此村に土着する事に決めたのださうな。
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
おまけに、働盛りの若主人が、十年近く労症をわづらつた末に死んで了つたので、多くもなかつた所有地もちちも大方人手に渡り、仕方なしに、村の小児こども相手の駄菓子店を開いたといふ仕末で
刑余の叔父 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
「あしきをはらうて救けたまへ。」の御神楽みかぐらうたと代り、大和の国の総本部に参詣して来てからは、自ら思立つてか、唆かされてか、家屋敷所有地もちち全体すつかり売払つて、工事費総額二千九百何十円といふ
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)