“夜陰”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
やいん94.6%
やみ2.7%
よは2.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
夜陰やいんのこんな場所で、もしや、と思ふ時、掻消かききえるやうに音がんで、ひた/\と小石をくぐつて響く水は、忍ぶ跫音あしおとのやうに聞える。
伯爵の釵 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
電光いなびかりのたびにちらりと見える甚右衛門の影と、互いに前後に呼び合う声とを頼りに、八丁堀合点長屋を先刻出た藤吉勘次彦兵衛の三人は、風と雨と神鳴りとが三拍子揃って狂う丑満うしみつ夜陰やみを衝いて
知りて付込れなば如何なる變事へんじの出來んも知れずいづれにも又々明日馬喰町へ行きて尋ね當り次第市之丞へ渡す迄ははなはだ以て心遣ひなりと云に女房も御道理ごもつともなり今日は終日ひねもす尋ねあぐまれさぞかし御勞おつかれならんにより貴郎あなたよひうち御臥おやすみありて夜陰よはよりは御心だけもねむり給は
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)