“掻消”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かきけ76.9%
かきき23.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
廻廊へ出たと思うと、四郎の影も、手下どもの影も、谷間を風に捲かれて落ちる枯葉のように、たちまち、その行方を掻消(かきけ)してしまう。
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
貴婦人が、衝(つ)と立つと、蚊帳越にパッと燈(あかり)を……少(わか)い女は這(は)ったままで掻消(かきけ)すよう——よく一息に、ああ消えたと思う。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
夜陰のこんな場所で、もしや、と思う時、掻消(かきき)えるように音が留(や)んで、ひたひたと小石を潜(くぐ)って響く水は、忍ぶ跫音(あしおと)のように聞える。
伯爵の釵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
何(なに)かミハイル、アウエリヤヌヰチが云(い)ふたので有(あ)るが、直(すぐ)に皆(みな)掻消(かきき)えて了(しま)つた。恁(か)くてアンドレイ、エヒミチは永刧(えいごふ)覺(さ)めぬ眠(ねむり)には就(つ)いた。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)