“掻分”の読み方と例文
読み方割合
かきわ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
八十幾歳というがまだ元気な老僧が、人を掻分かきわけて前に現われる。大野村に現存する宮本家の菩提寺ぼだいじの住職で永幡智善えいばんちぜん師だとわかる。
随筆 宮本武蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
巡査は進んで熊笹を掻分かきわけると、年の頃は五十ばかりの坑夫ていの男が、喉を突かれて倒れていた。巡査も驚いた。の人々も駈集かけあつまった。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
両手でくうつかんで煙を掻分かきわけるように、火事じゃ、とかけつけた居士が、(やあ、お谷、軒をそれ火がめるわ、ええ何をしとる)
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)