“掻取”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かいと55.6%
かきと22.2%
かいど16.7%
かいどり5.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
もすそは長く草にあおつて、あはれ、口許くちもとえみも消えんとするに、桂木はうあるにもあられず、片膝かたひざきっと立てて、銃を掻取かいとる、そでおさへて
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
村人ら、かつためらい、かつ、そそり立ち、あるいは捜し、手近きを掻取かきとって、くわすきたぐい、熊手、古箒など思い思いに得ものを携う。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
帯なし、掻取かいどり気味につまを合せて、胸で引抱えた手に、濡手拭ぬれてぬぐいを提げていた。二間を仕切った敷居際に来て、また莞爾にっこりすると、……
沼夫人 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
緋のはかま穿いても居なけりや、掻取かいどりを着ても届ない、たゞ、輝々きらきらした蒔絵まきえものがそろつて、あたりは神々こうごうしかつた。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)