“かいどり”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
裲襠50.0%
飼鳥12.5%
掻取6.3%
裲褂6.3%
6.3%
6.3%
飼禽6.3%
飼鶏6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「や、こいつア銀の平打! さては手前は!」と振り返る、その眼の前にスンナリと駕籠に寄り添い立った姿、立兵庫たてひょうごにお裲襠かいどり、大籬の太夫職だ。
村井長庵記名の傘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
医学の素養ある人物が養鶏家になったので非常の熱心と多年の熟練とを以て最初自分の飼鳥かいどりを何百羽か殺した上今では全くその玄妙に達して何十羽施術しても一羽も殺さない技術者がある。
食道楽:春の巻 (新字新仮名) / 村井弦斎(著)
緋のはかま穿いても居なけりや、掻取かいどりを着ても届ない、たゞ、輝々きらきらした蒔絵まきえものがそろつて、あたりは神々こうごうしかつた。
二世の契 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
だが、奥女中姿の裲褂かいどりで嫁に来た時はうつくしかったと、不便がってみついでいた。
吉助「われら夢に見奉るえす・きりすと様は、紫の大振袖おおふりそでを召させ給うた、美しい若衆わかしゅ御姿おんすがたでござる。まったさんた・まりや姫は、金糸銀糸のぬいをされた、かいどり御姿おんすがたおがみ申す。」
じゅりあの・吉助 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
立兵庫たてひょうごにおかいどり、島原へ出したってヒケは取るめえ」
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
「いや、彼はたのむ所がなくて、わがふところに投じてきた窮鳥きゅうちょうだ。それを殺すは、飼禽かいどりくびるようなもの。玄徳こそ、義のない人間といわれよう」
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
やがて向直ってつかつかと店へ出た、乳のあたりにその胸を置かせて、翼に手をかけ抱いたのは、お夏が撰んで名をつけた、蔵人という飼鶏かいどりである。
三枚続 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)