“かきと”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
掻取44.4%
書取22.2%
書留11.1%
牡蠣捕11.1%
舁人11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
二人は腰に差した鎌を取出して、時々鍬に附着する土を掻取かきとって、それから復た腰をこごめて錯々せっせとやった。
千曲川のスケッチ (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これがなければ学校へかよわれぬと言うのではない。科目は教師が黒板ボオルドに書いて教授するのを、筆記帳へ書取かきとって、事は足りたのであるが、みんなが持ってるから欲しくてならぬ。
国貞えがく (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
翁は日本の詩壇の近状を問ひ、仏蘭西フランスの象徴主義の影響した事を聞いて驚き、主な日本詩人の名を予等より聞いて書留かきとめられた。翁は死なないうちに一度日本を訪問すると云はれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
西海岸や遠い沖の離れ島に住む漁師たちは「牡蠣捕かきとり」と呼ばれ都鳥とも言はれる海鳥のくりかへし鳴く声をひさしぶりに聞く時、よろこび勇む。
灯火節 (新字旧仮名) / 片山広子(著)
各町から一人ずつ五十人の舁人かきと。白の浜縮緬に大きく源氏車を染め出した揃いの浴衣。玉襷たまだすき白足袋しろたび、向う鉢巻。