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掻取
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かきと
ふりがな文庫
“
掻取
(
かきと
)” の例文
村人ら、かつためらい、かつ、そそり立ち、あるいは捜し、手近きを
掻取
(
かきと
)
って、
鍬
(
くわ
)
、
鋤
(
すき
)
の
類
(
たぐい
)
、熊手、古箒など思い思いに得ものを携う。
多神教
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
二人は腰に差した鎌を取出して、時々鍬に附着する土を
掻取
(
かきと
)
って、それから復た腰を
曲
(
こご
)
めて
錯々
(
せっせ
)
とやった。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
私はそう叫ぶようにして云いながら、腐敗部分をがりがりと、手早くメスで
掻取
(
かきと
)
った。
三稜鏡:(笠松博士の奇怪な外科手術)
(新字新仮名)
/
佐左木俊郎
(著)
其の
鳥打帽
(
とりうちぼう
)
を
掻取
(
かきと
)
ると、
雫
(
しずく
)
するほど
額髪
(
ひたいがみ
)
の黒く
軟
(
やわら
)
かに
濡
(
ぬ
)
れたのを、
幾度
(
いくたび
)
も払ひつゝ、
太
(
いた
)
く
野路
(
のじ
)
の雨に悩んだ
風情
(
ふぜい
)
。
二世の契
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
二度ばかり
掻取
(
かきと
)
った路も、また薄白くなって、夜に入れば、時々家の外で下駄の雪の落す音が、ハタハタと聞える。自分の家へ客でも訪れるのかと思うと、それが往来の人々であるには驚かされる。
千曲川のスケッチ
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
掻
漢検準1級
部首:⼿
11画
取
常用漢字
小3
部首:⼜
8画
“掻”で始まる語句
掻
掻巻
掻込
掻合
掻廻
掻消
掻口説
掻分
掻乱
掻上