“立兵庫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たてひょうご88.9%
たてひやうご11.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
立兵庫たてひょうごにきらめく銀のかんざしが一本、うりざね顔の全体は、夕顔の花より白くふちがとれて、そっと、石神のうしろから立つと、その肩越しに
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「や、こいつア銀の平打! さては手前は!」と振り返る、その眼の前にスンナリと駕籠に寄り添い立った姿、立兵庫たてひょうごにお裲襠かいどり、大籬の太夫職だ。
村井長庵記名の傘 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
赤い腹掛に涎掛よだれがけをし、立兵庫たてひやうごに髮を上げた、裲襠姿うちかけすがたのお妙を乘せて、振事をやるといふから、あつしは笑つて笑つて笑つてやりましたよ。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
金糸銀糸の刺繍ぬひとりをほどこした裲襠うちかけ、天地紅の玉章たまづさを、サツと流して、象の背に横樣に乘つた立兵庫たてひやうご、お妙の美しさは、人間離れのしたものでした。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)