立兵庫たてひやうご)” の例文
赤い腹掛に涎掛よだれがけをし、立兵庫たてひやうごに髮を上げた、裲襠姿うちかけすがたのお妙を乘せて、振事をやるといふから、あつしは笑つて笑つて笑つてやりましたよ。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)
金糸銀糸の刺繍ぬひとりをほどこした裲襠うちかけ、天地紅の玉章たまづさを、サツと流して、象の背に横樣に乘つた立兵庫たてひやうご、お妙の美しさは、人間離れのしたものでした。
銭形平次捕物控:315 毒矢 (旧字旧仮名) / 野村胡堂(著)