“たくみ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:タクミ
語句割合
57.3%
工匠11.6%
8.6%
内匠4.3%
2.2%
2.2%
巧妙2.2%
藝術1.3%
謀計1.3%
名匠0.9%
(他:19)8.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
塲面ばめん々々のかんじとあひ俟つて音響おんけう効果こうくわじつたくみもちゐられてゐるが
文壇球突物語 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
神職 野槌か、ああ、聞いてもいまわしい。……人目に触れても近寄らせまいたくみじゃろ、たくんだな。解け、解け。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
工匠たくみの良心などは、わからないで、価の安い高いばかりいうとか……いい出すと、きりもない程、弟子たちは、しゃべった。
平の将門 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
山内は、上ノ堂、下ノ堂の二聚楽じゅらくにかけて、岩磐を割るこだまやら工匠たくみらの物声やらで、すさまじいばかりだった。
私本太平記:04 帝獄帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
飛騨のたくみとして木材の扱いに慣れた山間の飛騨人は、弘仁の頃までなお「言語容貌既に他国に異なり」と言われておった。
道衍わかきより学を好み詩をたくみにし、高啓こうけいと友としく、宋濂そうれんにも推奨すいしょうされ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
と、蜂須賀はちすか彦右衛門、竹中久作、松原内匠たくみ、そのほか留守居の人々が、主人の帰城を迎えに出た。そして、
新書太閤記:04 第四分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
せがれ内匠たくみは、今となつて志賀家の一粒種、その命を助けたいばかりに、主家を退轉いたしました。それもみな無駄になりました」
一角をおいやって惣次郎を殺し、惣次郎の歿のちにお隅を無理に口説いて江戸へ連れて行って女房にしようというたくみを考え
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
一角をだまして惣次郎を殺させてのち、お隅を連出して女房にしようというたくみでございます
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
飛騨ひだたくみが恨めしくなる隔てですね。よその家でこんな板の戸の外にすわることなどはまだ私の経験しないことだから苦しく思われます」
源氏物語:52 東屋 (新字新仮名) / 紫式部(著)
つくづく見入る眼差まなざしは、たくみりし像の眼か、
海潮音 (新字旧仮名) / 上田敏(著)
こと砲術ほうじゆつ航海術かうかいじゆつには際立きはだつて巧妙たくみをとこなので
……月子は静かに手を延ばしたがのみつちとを取り上げると、サク、サク、サクとりかけの仮面めんを、巧妙たくみ手練てなみで刻り出した。
神州纐纈城 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
學問や藝術たくみ叡智ちゑ戀愛情こひなさけこの美しきもの亡びむあはれ
和歌でない歌 (旧字旧仮名) / 中島敦(著)
頑鑛あらがねもまた藝術たくみ慈相じさうのかげ、
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
そこに鬼頭否園田の前科者としての謀計たくみが働いて居るようにも思われる……
呪われの家 (新字新仮名) / 小酒井不木(著)
我も男児をとこなりや汚い謀計たくみを腹には持たぬ、真実ほんと如是かうおもふて来たは、と言葉を少時とゞめて十兵衞が顔を見るに、俯伏たまゝたゞはい、唯と答ふるのみにて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
飛騨ひだ名匠たくみ浮彫うきぼり
若菜集 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
飛騨の名匠たくみ浮彫うきぼり
藤村詩抄:島崎藤村自選 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
九輪請花露盤宝珠くりんうけばなろばんはうじゆの体裁まで何所に可厭いやなるところもなく、水際立つたる細工ぶり、此が彼不器用らしき男の手にて出来たるものかと疑はるゝほど巧緻たくみなれば、独りひそかに歎じたまひて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
水際みずぎわ立ったる細工ぶり、これがあの不器用らしき男の手にてできたるものかと疑わるるほど巧緻たくみなれば、独りひそかに歎じたまいて、かほどの技倆うでをもちながらむなしくうずもれ、名を発せず世を経るものもあることか
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
日毎ひごとにクリストの賣買うりかひせらるゝ處にてこれを思ひめぐらす者これを願ひかつはや企圖たくみぬ、さればまた直ちにこれを行はむ 四九—五一
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
「事業」といふ匠工たくみは唯一の甚五郎になるなり、「快楽」といふ食卓は最良の哲学者になるなり。
人生に相渉るとは何の謂ぞ (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
「摂」とは摂受しょうじゅの意味で、つまり和光同塵どうじん、光をやわらげてちりに同ずること、すなわち一切の人たちをおさめとって、菩薩の大道に入らしめる、善巧たくみな四つの方便てだてが四摂法です。
般若心経講義 (新字新仮名) / 高神覚昇(著)
書を能くするものは筆を撰まずとはやゝもすれば人の言ふところにして、下手の道具詮議とは、まことによく拙きありさまを罵り尽したることばにはあれど、曲りたる矢にては羿げいも射て中てんこと難かるべく、飛騨の大匠たくみ鰹節小刀かつぶしこがたなのみにては細工に困ずべし。
鼠頭魚釣り (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
「何も姦計たくみだの、肩を持つの、というわけではない。弁護を引き受ける以上は、その者の罪を軽くするように尽力するのが弁護士の職分だ」
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「へえ、そのなんでございますか、旦那だんな、その弁護士というやつは出刃打ちの肩を持って、人殺しの罪を女になすろうという姦計たくみなんでございますか」
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
又仏の像を造ること既にをはりて、堂に入るることを得ず、諸々もろもろ工人たくみ計ることあたはず、まさに堂の戸をこぼたむとせり。然るに汝、戸をこぼたずして入るることを得つ。此れ皆汝がいさをしなり。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
鹿子の耳へ吹込みし、『たくみは何よりそれがよい。それでは、お園の旧夫おつととやらを、お前が巧手たくみに取込んで。お園を殺すと威赫おどさせたら、お園が退かふといふのかえ』『もし奥様、お声が高うござりまする。お竹もどふやら帰つた様子。ここ四五日に埓明けずば、こちらが先に破れませう』と。
したゆく水 (新字旧仮名) / 清水紫琴(著)
筆「はい、お妾の腹に出来ました鐵之丞てつのじょうと申します者を世にだそうというお妾の悪計たくみに附きました者もございまして、御本腹の金之丞きんのじょう様を毒害しようと云う悪計もございましたと云う事は薄々聞きました事で」
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
例の細工場で、シュウ、シュウと、かすかな音を立てさせながら、まるで、一個の芸術家のごとく——いいえ、どんな技巧家たくみより、もっともっと熱心に、小さい象牙ぞうげくれに、何やら、細かな図柄を彫り刻んでいた、闇太郎だ。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
貴様が、自分の栄耀えいように眼がくらんで、子をかまいつけなんだように、わしは、わし自身の芸術たくみの心にのみしたがって、貴様のことなど、意にもかいせんのじゃ。あとのことは、泰軒先生のお指図さしずを受けて、よしなにするがよい。コレ、チョビ安よ。
丹下左膳:03 日光の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
して日頃より文傳へする冷泉が、ともすれば瀧口殿を惡しざまに言ひなせしは、我をさそはん腹黒き人の計略たくみならんも知れず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
目「黙れ、新参の松蔭大藏と其の方兄五郎治兄弟の者は心を合せて、菊之助様をお世嗣よつぎにせんがめに御舎弟様を毒殺いたそうという計策たくみの段々は此の方心得てるぞ」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
梅の異名いみょうを好文木と申せば、若殿紋之丞様の事ではないかと存じます、お秋の方のお腹の菊之助様をお世嗣よとりに仕ようと申す計策たくみではないかと存ずる、其の際此の密書ふみを中ば引裂ひっさいて逃げましたところの松蔭大藏の下人げにん有助と申す者が
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
あまりの勿躰もつたいなさになみだがこぼれる、あのやうな良人をつとなに不足ふそくつるぎ刃渡はわたりするやうな危險あぶな計較たくみをするのやら
うらむらさき (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
かしこにアキルレのためにいまなほデイダーミアを歎くにいたらしめし詭計たくみをうれへ、またかしこにパルラーディオの罰をうく 六一—六三
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
其時急にわしは、僧院長アベセラピオンが悪魔の謀略たくみを話した語を思出した。
クラリモンド (新字旧仮名) / テオフィル・ゴーチェ(著)
其の年の秋までに謀策たくみ仕遂しおおせるのに一番むずかしいものは、浮舟うきふねという老女で年は五十四で、男優おとこまさりの尋常ひとゝおりならんものがいて居ります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
……まん一、このくすり毒藥どくやくであったら? ロミオどのと縁組えんぐみさせておきながら、婚禮こんれいをさすときは、宗門しゅうもんはぢとなるによって、それでわしころさうといふふか陰謀たくみ毒藥どくやくではあるまいものでもない。