計略たくみ)” の例文
して日頃より文傳へする冷泉が、ともすれば瀧口殿を惡しざまに言ひなせしは、我をさそはん腹黒き人の計略たくみならんも知れず。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
あさこゝろ思召おぼしめすか假令たとひどのやうなことあればとてあだびとなんのその笑顏わらひがほせてならうことかはやまほどのうらみもくるすぢあれば詮方せんかたなし君樣きみさま愛想あいさうつきての計略たくみかとはおことばながらあまりなりおやにつながるゝつみおなじと覺悟かくごながら其名そのなばかりはゆるしたまへよしや父樣とゝさまにどのやうなおにくしみあればとてかはらぬこゝろわたしこそ君樣きみさまつまなるものを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)