“巧緻”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうち88.9%
たくみ7.4%
うま3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ざんぎり地蔵」「へっつい幽霊」「のざらし」「石返し」、さては「猫の災難」と、奇妙に、ひねくれていて巧緻こうちなりし市馬。
随筆 寄席囃子 (新字新仮名) / 正岡容(著)
九輪請花露盤宝珠くりんうけばなろばんほうじゅの体裁までどこに可厭いやなるところもなく、水際みずぎわ立ったる細工ぶり、これがあの不器用らしき男の手にてできたるものかと疑わるるほど巧緻たくみなれば、独りひそかに歎じたまいて
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
でも、ちょっと含羞はにかんだか、日に焼けた顔を真赤まっか俯向うつむく。同じ色した渋団扇、ばさばさばさ、と遣った処は巧緻うまいものなり。
陽炎座 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)