“憖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なまじ54.2%
なま33.3%
なまじい8.3%
なまじひ4.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
つれなかりし昔の報いとならば、此身を千千ちゞきざまるゝとも露壓つゆいとはぬに、なまじあだなさけの御言葉は、心狹き妾に、恥ぢて死ねとの御事か。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
「しかし、その信心ができぬ。拙者にはこうなるが天罰じゃ、当然の罰で眼が見えなくなったのじゃ、これはなまじい治さんがよかろうと思う」
大菩薩峠:05 龍神の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
されど今なまじいに鷲の首などとう時は、かの恐しき魔法使の整え来ぬともはかり難く因りて婆々ばばが思案には
妖僧記 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
おのれも始め美人の英語を用ゐむと思ひしかど、かかる造語はなまじひに理詰ならむよりは、出まかせの可笑をかしき響あらむこそかめれとバイスクリイムとも思着おもひつきしなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)