“きしょう”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
徽章35.7%
気象18.2%
気性17.5%
起請7.1%
奇峭2.6%
嬉笑1.9%
奇捷1.3%
毀傷1.3%
祈請1.3%
譏誚1.3%
(他:18)11.8%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大将は旗艦『ケンタッキー』の櫓の上で、くれて行く海をながめながら、ぐっと肩をゆり上げた。軍帽の金モール徽章きしょうが、黄いろく光っている。
昭和遊撃隊 (新字新仮名) / 平田晋策(著)
また大田南岳おおたなんがく山高帽やまたかぼうに木綿の五ツ紋、小倉こくらはかまをはきて、胸に赤十字社の徽章きしょうをさげたる。
桑中喜語 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
そして、こんなばあいに、これらのひとたちが、かれ徽章きしょう注意ちゅういするとかんがえるこそ、まちがっていたのでありましょう。
村へ帰った傷兵 (新字新仮名) / 小川未明(著)
我口わがくちから事仕出しいだした上はわが分別で結局つまりつけねば吉兵衛も男ならずと工夫したるはめでたき気象きしょうぞかし。
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
当時、中村さんは新進な画家で、独立の気象きしょうに富んだ美術家でしたが、さすがに大成するくらいの人は若い時からちがったところがありました。
力餅 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
お前は活溌な生れ付きで、気象きしょうもしっかりしているから、きっと、あらゆる艱難辛苦かんなんしんくに堪えて、身分を隠しおおせるだろうと思う。
死後の恋 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
京ばかりではない、姫路ひめじ下向げこうすれば姫路の町が秀吉になり、安土あづちへゆけば安土の町がそッくり秀吉の気性きしょうをうつす。
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
日頃我儘わがまま気性きしょうの彼女だったが、弟を殺された一郎に同情したものか、快くこのろうをとって支配人の承諾を得させたのであった。
恐怖の口笛 (新字新仮名) / 海野十三(著)
貴女あなたは男の如き気性きしょうなりと聞く、さらばかくの如き姿にて行かざらんには、必ずお気に入るまじと確信し、ことさらに長き黒髪を切り捨て
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
八橋の方では容易に帰そうとはしなかった。彼女は全く栄之丞を見捨てた証拠だといって、掛守かけまもりの中から男の起請きしょうを出して見せた。
籠釣瓶 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一方には女郎の千枚起請きしょうや旅役者の夫婦約束が、何の苦もなく相手を自殺させるなぞいう奇蹟が続々と起って来ることになるのであります。
鼻の表現 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「証拠なんて! わたくしの言葉を信じて下さらなければ、それまでよ。お女郎じゃあるまいし、まさか、起請きしょうを書くわけにも行かないじゃないの。」
真珠夫人 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
古典的の幽邃ゆうすい奇峭きしょうとはここに変転して、近代の白と灰銀かいぎんとの一大コンクリート風景を顕現けんげんする。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
こうして急流は変じて深潭しんたんとなり、山峡の湖水となり、岩はその根を没して重畳ちょうじょう奇峭きしょうおもむきすくなからず減じてしまったと聞いた。
木曾川 (新字新仮名) / 北原白秋(著)
彼の cynic な言語挙動は始終僕に不愉快を感ぜしめるが、とにかく彼も一種の奇峭きしょうな性格である。
ヰタ・セクスアリス (新字新仮名) / 森鴎外(著)
余は常に学校に行くをたのしみとせしが、学問するが面白きにはあらで、学校にて衆童と遊戯嬉笑きしょうするが面白きゆゑなりき。
二葉亭四迷の一生 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
だから恐らくはまたこのナガリールーも、「曲る」という語の命令形であって、近世この島でもタンポポの茎を曲らせて、嬉笑きしょうする童戯が行われていた痕跡であろう。
一方かたかたの心が楽しむ時には他方かたかたの心も共に楽み、一方かたかたの心が苦しむ時には他方かたかたの心も共に苦しみ、嬉笑きしょうにも相感じ怒罵どばにも相感じ、愉快適悦
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
孫策の軍は、大勝を博したが、その日の大勝は、孫策にとっても、思いがけない奇捷きしょうであった。
三国志:04 草莽の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「これは、望外な奇捷きしょうだ」と、いっていた。
三国志:09 図南の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
身体髪膚しんたいはっぷこれを父母にうく、あえて毀傷きしょうせざるはこうのはじめなりさ」
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
これこれ何だ、野暮やぼな声を出すな。殺しはしない、折っぺしょるだけだ。取ったこの手を逆にひねる。するとメリメリと音がする。骨のつがいが離れるのさ。と腕がブランコになる。身体髪膚はっぷ父母に受く、毀傷きしょうせざるは孝のはじめ、こんな格言もむだになる、可愛い女もだくことができない。
剣侠受難 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
この時はかねて法然から三宝に祈請きしょうすべしということを教えられて東大寺に参詣しての思わぬ獲物であった。
法然行伝 (新字新仮名) / 中里介山(著)
または難船をした者が遥かにこの御岳に祈請きしょうして
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
「おれはおれの躯を愛しそこねた……何もかも最後に近づいた……悪口の矢をたてられ……誹謗の疵痕きずあと……悪感情の悪戯いたずら……侮辱と意地悪……譏誚きしょう……嘲笑と挑戦……嫉妬?……嫉妬!……復讐……おれはおれの躯を愛しそこなった……」
あめんちあ (新字新仮名) / 富ノ沢麟太郎(著)
時人譏誚きしょうせざるなきなり
「もし、私が、明日からの起床きしょうは午前三時、就寝しゅうしんは午後十一時ときめたとしたら?」
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
きっかり起床きしょう時刻の五時半である。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
七時起床きしょう
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
お熊は下女のお久の取持とりもちで手代の忠七とうから起誓きしょうまでも取交している仲であった。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
一、起誓きしょうのこと。
創生記 (新字新仮名) / 太宰治(著)
いつぞや冬の初めに、筑摩山脈の美ヶ原に近い一峰に登って危峭きしょう天を刺す槍穂高の連峰が新雪に輝く白無垢に近い姿を眼の前に屏風だちに立ちはだからせているのを眺めたことがある。
冬の山 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
歌舞伎座が廿二年に出来るまでは、そのほかにちゅう芝居に、本所の寿ことぶき座と本郷の春木座、日本橋蠣殻かきがら町の中島なかじま座と、後に明治座になった喜昇きしょう座だけだった。
壮士坊主の奇粧きしょう そういう悪い事をするのは壮士坊主そうしぼうずに最も多いのですが、壮士坊主というのはすっかり頭を剃って居るのもあり、顳顬こめかみの毛をやっこのような具合に四寸も五寸も伸ばして居るのもある。
チベット旅行記 (新字新仮名) / 河口慧海(著)
それは乙女の娘生きしょうのこころを玉に凝らしたかのよう、ぶよぶよ透けるが中にいささか青春のうるみによどんでいる。
食魔 (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
はなし変って、私は丁度ちょうどその八月十九日に出発して、当時は京都から故郷なる備中連島びっちゅうつらじま帰省きしょうをしていた薄田泣菫すすきだきゅうきん氏の家を用向ようむきあって訪ねたのである、そして
二面の箏 (新字新仮名) / 鈴木鼓村(著)
それ御覧。それだもの。平田が談話はなすことが出来るものか。お前さんの性質きしょうも、私はよく知ッている。それだから、お前さんが得心した上で、平田を故郷くに出発たたせたいと、こうして平田を引ッ張ッて来るくらいだ。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
不実に考えりゃア、無断だんまりで不意と出発たって行くかも知れない。私はともかく、平田はそんな不実な男じゃない、実に止むを得ないのだ。もう承知しておくれだッたのだから、くどく言うこともないのだが……。お前さんの性質きしょうだと……もうわかッてるんだから安心だが……。
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
しかるにポンメルシーは、旗檣きしょうの綱に三色旗を翻えさし、毅然きぜんとしてイギリス二等艦の砲弾の下を通過した。
「ただこうなったのも、その場のめぐり合せさ、貝どのには相済まないこと、あなたにはそれがあたしのよそ事せぬようにして見せただけだ、あたしの心算つもりはそんな気勝きしょうげな気持ではない、ただ、いやでいやでじゃ。」
人煙の稀少きしょうなること北海道石狩いしかりの平野よりもはなはだし。
遠野物語 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ちょう邯鄲かんたんの都に住む紀昌きしょうという男が、天下第一の弓の名人になろうと志を立てた。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)
ところで、その中、今もなお記誦きしょうせるものが数十ある。
山月記 (新字新仮名) / 中島敦(著)
詩をぎんずる声が二つ重なったと思うと、起承きしょうも怪しいまま、転々と続いて行くらしい。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
高岡に住めるその母は、はしを控えて渠が饋餉きしょうを待てり。
義血侠血 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
暴徒の方では、四辻よつつじかど騎哨きしょうを置き、また防寨の外に大胆にも斥候を出した。