“紀昌”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
きしやう50.0%
きしょう50.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
飛衞(ひゑい)は昔(いにしへ)の善(よ)く射(い)るものなり。同(おな)じ時(とき)紀昌(きしやう)といふもの、飛衞(ひゑい)に請(こ)うて射(しや)を學(まな)ばんとす。教(をしへ)て曰(いは)く、爾(なんぢ)先(まづ)瞬(またゝ)きせざることを學(まな)んで然(しか)る後(のち)に可言射(しやをいふべし)。
術三則 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
紀昌(きしやう)こゝに於(おい)て、家(いへ)に歸(かへ)りて、其(そ)の妻(つま)が機(はた)織(お)る下(もと)に仰(あふむ)けに臥(ふ)して、眼(まなこ)を睜(みひら)いて蝗(いなご)の如(ごと)き梭(ひ)を承(う)く。二年(にねん)の後(のち)、錐末(すゐまつ)眥(まなじり)に達(たつ)すと雖(いへど)も瞬(またゝ)かざるに至(いた)る。往(ゆ)いて以(もつ)て飛衞(ひゑい)に告(つ)ぐ、願(ねがは)くは射(しや)を學(まな)ぶを得(え)ん。
術三則 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
趙(ちょう)の邯鄲(かんたん)の都に住む紀昌(きしょう)という男が、天下第一の弓の名人になろうと志を立てた。己(おのれ)の師と頼(たの)むべき人物を物色するに、当今弓矢をとっては、名手・飛衛(ひえい)に及(およ)ぶ者があろうとは思われぬ。
名人伝 (新字新仮名) / 中島敦(著)