舌を噛み切った女したをかみきったおんなまたはすて姫またはすてひめ
京にのぼる供は二十人くらい、虫の垂衣で蔽うた馬上の女のすがたは、遠目にも朝涼の中で清艶を極めたものであった。袴野ノ麿を真中に十人の荒くれ男が峠路にかかる供ぞろいの一行を、しんとして展望していた。離れ山の洞窟のこの荒くれ男から、少し隔れた切株 …
作品に特徴的な語句
アヤ とりで ねぼ かつ たかぶ ふし はな ざま あせ ぷし ぼん はから はず なめ すす はし 体躯からだ そむ 声音こえ 失敗しま 山塞やまさい めぐ 後足うしろあし おもむろ ひそ 物忌ものい がゆ しま うなず たず またが しるし 下著したぎ 人差ひとさし 何処どこ 何故なぜ 何時いつ 其処そこ 凜乎りんこ ところ かく 厳丈がんじょう 叫喚きょうかん 合掌がっしょう つぶや 呶鳴どな 咄嗟とっさ くわ 唐金からかね 嘘吐うそつ 垂衣たれぎぬ おびただ 大兵だいひょう おうな きら うれ はら 安堵あんど 容子ようす むか 対手あいて 小方こかた 小者こもの 少時しばらく くず 山凪やまなぎ 山峡やまかい 峠路とうげみち まわ 引剥ひきは 心算つもり こた おそ ことごと たの 打棄うっちゃ 打眺うちなが あらが くく こまぬ いど 挙句あげく かす 揺曳ようえい いだ かた 朝涼あさすず 気勝きしょう