“素裸”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すっぱだか43.3%
すはだか36.7%
すつぱだか8.3%
すはだ5.0%
すッぱだか3.3%
まっぱだか1.7%
まッぱだか1.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
秀吉のように、家康のように、武力を持っているわけでもなんでもなく、前に申す通り旃陀羅せんだらの子ですからな、ほんとうに素裸すっぱだかです。
大菩薩峠:23 他生の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
今度は鬼女、般若の面のかわりに、そのおかめの面を被せい、うし刻参ときまいり装束しょうぞくぎ、素裸すはだかにして、踊らせろ。陰を陽に翻すのじゃ。
多神教 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
なに貴女あなた男同士をとこどうしだ、とうかすると、御近所ごきんじよづから、町内ちやうないでは錢湯おゆやなかで、素裸すつぱだか初對面しよたいめん挨拶あいさつをすることがありますよ……
浅茅生 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
炎のからんだように腰の布がくれないに裂けて、素裸すはだであろう、黒髪ばかりみののごとく乱れた、むくろをのせた、きしり、わだちとどろき、磽确こうかくたる石径を舞上って
雪柳 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
余り人間離れがしますから、浅葱あさぎの麻の葉絞りで絹縮きぬちぢみらしい扱帯しごきは、ひらにあやまりましたが、寝衣ねまきに着換えろ、とあるから、思切って素裸すッぱだかになって引掛ひっかけたんです。
星女郎 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
冠者の右側に胡坐こざしているのは思いもかけぬ裸体武兵衛はだかぶひょうで、例に依って素裸まっぱだか、わずかに股間を隠しているばかりだ。
蔦葛木曽棧 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
いい加減におし、あれさ、可いやね、そんなら私が素裸まッぱだかになって着物をつちに敷いて、その上へ貴女あなたを休ませ申すまでも、お前達の世話にゃあならない、どちらへも休みはしないからそう思っておくれ。
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)