起承きしょう)” の例文
笑い声がする。詩をぎんずる声が二つ重なったと思うと、起承きしょうも怪しいまま、転々と続いて行くらしい。軍刀をかざしたまま、吉良兵曹長の上体はぐらぐらと前後に揺れた。眼をかっと見ひらいた。
桜島 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)