“をとめ”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヲトメ
語句割合
少女45.3%
處女25.6%
処女9.4%
乙女6.0%
童女3.4%
娘子1.7%
乙名0.9%
媛女0.9%
嬢子0.9%
孃子0.9%
(他:6)5.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
實に此少女をとめの清きかたちは、人をして囘抱せんと欲せしむるものにあらで、却りて膜拜もはいせんと欲せしむるものなり。
聲と情との調和好き此一曲は、清く軟かなる少女をとめのどに上りて、聞くものをして積水千丈の底なる美の窟宅を想見せしむ。
さればこそ土は往昔そのかみ生物の極めて完全なるにふさはしく造られ、また處女をとめみごもりしなれ 八二―八四
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
玉枝はひどく恐縮してしまひました。うつかり餘計なことを言つてしまつたくいが、處女をとめ心をさいなんで居る樣子です。
しかし処女をとめたちの顔は蒼白く、そのからだはまるで透明な霞で造られて、銀いろの月の光りに照り透されてゐるやうに見えた。
なよらかな銀いろの靄のなかで、鈴蘭の花の咲きみだれた牧場のやうに、白い下著をきた処女をとめたちが、影のやうに軽やかに揺曳してゐる。
悲しいことに黒木長者は、まだこの地藏の肌――乙女をとめの肌のやうに滑かに暖かいといふ肌――に、觸れて見たこともありません。
花の姿の美しと、乙女をとめを見たる時もあれど、慕はしものと我が胸に、影をとどめしことあらず、
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
『神無月の一夜』には至上の光に見とるる和魂の物蔭ほしげの童女をとめさびに、恭謙の柔〓の徳を称ふべく、
『二十五絃』を読む (新字旧仮名) / 蒲原有明(著)
ここに速須佐の男の命、その童女をとめ湯津爪櫛ゆつつまぐしに取らして、御髻みみづらに刺さして、その足名椎、手名椎の神に告りたまはく
日置へぎの長枝ながえの娘子をとめ
秋の七草に添へて (新字旧仮名) / 岡本かの子(著)
かくちぎりて、すなはち詔りたまひしく、「汝は右より〓り逢へ、は左より〓り逢はむ」とのりたまひて、ちぎへて〓りたまふ時に、伊耶那美の命まづ「あなにやし、えをとこを」とのりたまひ、後に伊耶那岐の命「あなにやし、え娘子をとめを」とのりたまひき。
千扁一律せんべんいちりついやいやをとほして、はては世上せじやういまはしきうたはれながら、せま乙名をとめにもかけず
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
ここに七媛女をとめ高佐士野たかさじのに遊べるに、伊須氣余理比賣いすけよりひめその中にありき。ここに大久米の命、その伊須氣余理比賣を見て、歌もちて天皇にまをさく、
また天皇、丸邇わに佐都紀さつきの臣が女、袁杼をど比賣をよばひに、春日にいでましし時、媛女をとめ、道に逢ひて、すなはち幸行いでましを見て、岡邊をかびに逃げ隱りき。
出雲宿禰の分れの家の嬢子をとめが、多くの男の寄つて来るのを煩はしがつて、身をよけよけして、何時か山の林の中に分け入つた。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
今枚岡の御神に仕へて居るいつひめの罷める時が来ると、あの嬢子をとめが替つて立つ筈だ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
その孃子をとめの難波津にてたるを見て、その姿容かたち端正うつくしきでたまひて、すなはち建内たけしうち宿禰すくねの大臣にあとらへてのりたまはく
かれその孃子をとめ、「仕へまつらむ」とまをしき。
彼はまたニッコロが小女をとめ等の若き生命いのちを導きて貞淑みさをに到らしめんため彼等にをしまず物を施せしことをかたれり 三一―三三
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
彼等のうちには、戀に燃えて薄命に終ツた美人もあツたらう、また慾にかわいて因業いんごふ世渡よわたりをした老婆もあツたらう、それからまただ赤子に乳房をふくませたことの無い少婦をとめや胸に瞋恚しんいのほむらを燃やしながらたふれた醜婦もあツたであらう。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
また「汝の哭く故は何ぞ」と問ひたまひしかば、答へ白さく「我が女はもとより八稚女をとめありき。ここに高志こし八俣やまた大蛇をろち、年ごとに來てふ。今その來べき時なれば泣く」とまをしき。
童貞をとめをまもる心には、
泣菫詩抄 (旧字旧仮名) / 薄田泣菫(著)
君こそは君こそはまこと童貞女をとめよ。
第二海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
君こそは童貞女をとめよ。
第二海豹と雲 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここにあま日高日子番ひこひこほ邇邇藝ににぎの命、笠紗かささ御前みさきに、かほよ美人をとめに遇ひたまひき。
かれ相感でて共婚まぐはひして、住めるほどに、いまだ幾何いくだもあらねば、その美人をとめはらみぬ。