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少女
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をとめ
ふりがな文庫
“
少女
(
をとめ
)” の例文
聲と情との調和好き此一曲は、清く軟かなる
少女
(
をとめ
)
の
喉
(
のど
)
に上りて、聞くものをして積水千丈の底なる美の窟宅を想見せしむ。ロオザ。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
今この処を過ぎんとするとき、
鎖
(
とざ
)
したる寺門の扉に倚りて、声を呑みつゝ泣くひとりの
少女
(
をとめ
)
あるを見たり。年は十六七なるべし。
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
これ、解剖學者に取ツては、一箇神聖なる物體である、今日解剖臺に据ゑられて、
所謂
(
いはゆる
)
學術研究の材となる屍體は、美しい
少女
(
をとめ
)
の
夫
(
それ
)
であツた。
解剖室
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
わが腰を休めたる石の
彼方
(
かなた
)
には、山より集り落つる清水の
筧
(
かけひ
)
ありて、わが久しく物を思へる間、
幾人
(
いくたり
)
の
少女
(
をとめ
)
來りて、その水を汲みては歸りし。
秋の岐蘇路
(旧字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
彼はそつと樹によりかかつたまま、その場に立ちつくさうと肚をきめた。と、
少女
(
をとめ
)
の口から明らかに自分の名がもらされた。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
▼ もっと見る
大
(
おほ
)
きくなるにしたがつて
少女
(
をとめ
)
の
顏
(
かほ
)
かたちはます/\
麗
(
うるは
)
しくなり、とてもこの
世界
(
せかい
)
にないくらゐなばかりか、
家
(
いへ
)
の
中
(
なか
)
が
隅
(
すみ
)
から
隅
(
すみ
)
まで
光
(
ひか
)
り
輝
(
かゞや
)
きました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
かれ
大毘古
(
おほびこ
)
の命、
高志
(
こし
)
の國に罷り
往
(
い
)
でます時に、
腰裳
(
こしも
)
服
(
け
)
せる
少女
(
をとめ
)
四
、山代の
幣羅坂
(
へらさか
)
五
に立ちて、歌よみして曰ひしく
古事記:02 校註 古事記
(その他)
/
太安万侶
、
稗田阿礼
(著)
そが
中
(
なか
)
には家を
理
(
り
)
するの良妻もあるべく、
業
(
わざ
)
に励むの良工もあるべし、恋のもつれに乱れ髪の
少女
(
をとめ
)
もあらむ、逆想に
凝
(
こ
)
りて世を忘れたる小ハムレットもあらむ。
三日幻境
(新字旧仮名)
/
北村透谷
(著)
少女
(
をとめ
)
心の他愛なさに、二人の弟が貰ふべき嫁を、誰彼となく心で選んでるうちに、何時しか眠つて了つた。
天鵞絨
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
淡紅色
(
ときいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
亂心地
(
みだれごゝち
)
の
少女
(
をとめ
)
にみたてる
淡紅色
(
ときいろ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、
綿紗
(
モスリン
)
の
袍
(
うはぎ
)
とも、
天
(
あめ
)
の使ともみえる
拵
(
こしら
)
へもののその
翼
(
はね
)
を廣げてごらん、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
牝獅子の乳で育つたと云ふ野蛮人の猛将を、細い
腕
(
かひな
)
で刺し殺した
猶太
(
ユダヤ
)
の
少女
(
をとめ
)
の美しい姿が、勇ましい面影が、
蝕画
(
エッチング
)
のやうに、彼女の心にこびりついて離れなかつた。
真珠夫人
(新字旧仮名)
/
菊池寛
(著)
春の
新潮
(
あらしほ
)
に乘つてくる
魚鱗
(
うろくづ
)
のやうな
生々
(
いき/\
)
した
少女
(
をとめ
)
は、その日の目覺めに、光りを
透
(
すか
)
して見たコツプの水を底までのんで、息を一ぱいに、噴水の霧のやうな、五彩の虹を
春
(旧字旧仮名)
/
長谷川時雨
(著)
西八條殿
(
にしはちでうでん
)
の
搖
(
ゆら
)
ぐ計りの喝采を跡にして、維盛・重景の
退
(
まか
)
り出でし後に一個の
少女
(
をとめ
)
こそ顯はれたれ。
滝口入道
(旧字旧仮名)
/
高山樗牛
(著)
そして彼女は
少女
(
をとめ
)
になった。併しまだその幸福といふものを同じやうに考へながら、必ず自分に近よって来るやうに思ってるのだ。夜が明けると雨がしとしと降って居た。
青白き夢
(新字旧仮名)
/
素木しづ
(著)
譬
(
たと
)
へば、
緩漫
(
なまのろ
)
い
冬
(
ふゆ
)
の
後
(
しり
)
へに
華
(
はなや
)
かな
春
(
はる
)
めが
來
(
く
)
るのを
見
(
み
)
て、
血氣壯
(
けっきさかん
)
な
若
(
わか
)
い
手合
(
てあひ
)
が
感
(
かん
)
ずるやうな
樂
(
たの
)
しさ、
愉快
(
こゝろよ
)
さを、
蕾
(
つぼみ
)
の
花
(
はな
)
の
少女
(
をとめ
)
らと
立交
(
たちまじ
)
らうて、
今宵
(
こよひ
)
我家
(
わがや
)
で
領
(
りゃう
)
せられませうず。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
噫、何にも自分のことを知らないで、愛らしい
少女
(
をとめ
)
と一緒に林檎畠を
彷徨
(
さまよ
)
つたやうな、楽しい時代は
往
(
い
)
つて
了
(
しま
)
つた。もう一度丑松は
左様
(
さう
)
いふ時代の
心地
(
こゝろもち
)
に帰りたいと思つた。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
さうして
巴里
(
パリイ
)
へ来た当座も自動車の上の
少女
(
をとめ
)
、劇場で見る貴婦人、街を歩く
巴里女
(
パリイジエンヌ
)
をやつぱりそんな気分で眺めて居た。
生憎
(
あいにく
)
其内
(
そのうち
)
に隠れた方の事が自分の目に見え出して来た。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
描
(
か
)
く 地奈多の湯海に鄰れど人の世に近き処と思はずに浴ぶ
海女
(
あま
)
少女
(
をとめ
)
海馬
(
かいば
)
めかしき若人も足附の湯に月仰ぐらん 唯二人岩湯通ひの若者の過ぎたる後の浜の夜の月 などがある。
晶子鑑賞
(新字旧仮名)
/
平野万里
(著)
初めて自分の分身として
光
(
ひかる
)
を見た時の満足にも劣らない満足さを感じるのですが、やはりあの時のやうに目を
開
(
あ
)
いて居ない、
真紅
(
まつか
)
な唇は柔かく
閉
(
とざ
)
されて鼻の側面が
少女
(
をとめ
)
のやうである
遺書
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
鈴のついた小鼓に、打つ手拍子踏む足拍子の音烈しく、アンダルジヤの
少女
(
をとめ
)
が両手の指にカスタニエツト打鳴らし、
五色
(
ごしき
)
の
染色
(
そめいろ
)
きらめく
裾
(
すそ
)
を蹴立てゝ乱れ舞ふ此の国特種の音楽のすさまじさ。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
まだ
穢
(
けが
)
れを知らぬ
清淨
(
しやうじやう
)
な
少女
(
をとめ
)
を
選
(
え
)
り出して、
稚兒
(
ちご
)
に立てねばならなかつた。
東光院
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
「梅子さん」突如銀子は梅子の
膝
(
ひざ
)
に身を投げ出し、涙に濡れたる二つの顔を重ねつ「梅子さん——寄宿舎の二階から
閃
(
きら
)
めく星を
算
(
かぞ
)
へながら、『自然』にあこがれた
少女
(
をとめ
)
の
昔日
(
むかし
)
が、恋しいワ——」
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
しみじみと物のあはれを知るほどの
少女
(
をとめ
)
となりし君とわかれぬ
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
くちなしの花の白さは絵草子の夢二がゑがく
少女
(
をとめ
)
にも似る
遺愛集:02 遺愛集
(新字新仮名)
/
島秋人
(著)
おもひ出づな恨に死なむ鞭の
傷
(
きず
)
秘めよと袖の
少女
(
をとめ
)
に長き
恋衣
(新字旧仮名)
/
山川登美子
、
増田雅子
、
与謝野晶子
(著)
この
宿
(
やど
)
に
島原
(
しまばら
)
ゆ来し
少女
(
をとめ
)
居りわがために夕べ
洋灯
(
ランプ
)
を運ぶ
つゆじも
(新字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「たたらめの花のごと、
三笠
(
みかさ
)
の山の
少女
(
をとめ
)
をば
棄
(
す
)
てて」
源氏物語:06 末摘花
(新字新仮名)
/
紫式部
(著)
少女
(
をとめ
)
の床のべに我がおきし
剣
(
つるぎ
)
の太刀、その太刀はや。
詩の原理
(新字新仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
芋食ひの
美
(
うまし
)
少女
(
をとめ
)
ら知るや如何に目黒に甘藷先生の墓
目黒の寺
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
嚴
(
いづ
)
の
苑
(
その
)
、——
天
(
あま
)
つ
少女
(
をとめ
)
の
相舞
(
あひまひ
)
に
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
羊を飼へる
少女
(
をとめ
)
らは羊さし
措
(
お
)
き
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
いのち
短
(
みじか
)
し、
戀
(
こひ
)
せよ、
少女
(
をとめ
)
ゴンドラの唄
(旧字旧仮名)
/
吉井勇
(著)
少女
(
をとめ
)
ごころは秘めて放たじ
婦人と文学
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
船に住む
少女
(
をとめ
)
なるらし
短歌集 日まはり
(旧字旧仮名)
/
三好達治
(著)
千曲
(
ちくま
)
少女
(
をとめ
)
のたましひの
孔雀船
(旧字旧仮名)
/
伊良子清白
(著)
森の家のわれは
少女
(
をとめ
)
ぞ
極楽とんぼ
(新字旧仮名)
/
野口雨情
(著)
いかなれば彼
少女
(
をとめ
)
は我を棄てゝ尼寺に入りしぞ。こは情愛を去りて平和に就きしにあらずや。我胸は一種の言ふべからざる空虚を感じたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
そこで
少女
(
をとめ
)
にふさはしい
髮飾
(
かみかざ
)
りや
衣裳
(
いしよう
)
をさせましたが、
大事
(
だいじ
)
の
子
(
こ
)
ですから、
家
(
いへ
)
の
奧
(
おく
)
にかこつて
外
(
そと
)
へは
少
(
すこ
)
しも
出
(
だ
)
さずに、いよ/\
心
(
こゝろ
)
を
入
(
い
)
れて
養
(
やしな
)
ひました。
竹取物語
(旧字旧仮名)
/
和田万吉
(著)
それは、その翌日、殆ど全村を焼き尽したその
灰燼
(
くわいじん
)
の中に
半
(
なかば
)
焼けた
少女
(
をとめ
)
の死屍を発見した事で、少女は顔を手に当てたまゝ
打伏
(
うつぶし
)
に為つて焼け死んで居た。
重右衛門の最後
(新字旧仮名)
/
田山花袋
(著)
あどけ無い
頬
(
ほゝ
)
の
薔薇
(
ばら
)
の花、末は
變心
(
こゝろがはり
)
をしさうな
少女
(
をとめ
)
、あどけ無い頬に
無邪氣
(
むじやき
)
な
紅
(
あか
)
い色をみせた
薔薇
(
ばら
)
の花、ぱつちりした眼の
罠
(
わな
)
をお張り、
僞善
(
ぎぜん
)
の花よ、
無言
(
むごん
)
の花よ。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
さ
候
(
さふら
)
へど紅茶ならで番茶に梅干を添へたる給仕の心入れは
嬉
(
うれ
)
しと思はれ
候
(
さふらふ
)
。なほ聞けば、この梅干は給仕が自身の母の持たせし
品
(
しな
)
なる
由
(
よし
)
に
候
(
さふらふ
)
。この
少女
(
をとめ
)
鈴木と云ふ名なるよしに
候
(
さふらふ
)
。
巴里より
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
、
与謝野晶子
(著)
国境の峠を越して来る祭客の中に交つて来る
少女
(
をとめ
)
達、大阪から来る親類の
少女
(
をとめ
)
達、
其等
(
それら
)
は
何
(
いづ
)
れも
平常
(
ふだん
)
に逢ふことが稀で、大方は一年振で祭に出逢ふ人達なのですから、その一
行
(
かう
)
一
行
(
かう
)
が
私の生ひ立ち
(新字旧仮名)
/
与謝野晶子
(著)
楽しい
追憶
(
おもひで
)
の情は、唐人笛の音を聞くと同時に、丑松の胸の中に
湧上
(
わきあが
)
つて来た。
朦朧
(
おぼろげ
)
ながら丑松は幼いお妻の
俤
(
おもかげ
)
を忘れずに居る。はじめて自分の眼に映つた
少女
(
をとめ
)
の愛らしさを忘れずに居る。
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「埋葬曲」は
洋琴
(
ピアノ
)
作曲家として
何人
(
なんびと
)
も企て及ばざる Chopin が藝術の極致を示したもので、
波蘭土革命
(
ポーランドかくめい
)
の騷亂に殉死した一青年の埋葬に戀する
許嫁
(
いひなづけ
)
の
少女
(
をとめ
)
が會葬の人々の立去つた
後
(
あと
)
新帰朝者日記
(旧字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
胸張り肩
聳
(
そび
)
えたる士官の、まだ
維廉
(
ヰルヘルム
)
一世の街に臨める
窻
(
まど
)
に
倚
(
よ
)
り玉ふ頃なりければ、様々の色に飾り成したる礼装をなしたる、
妍
(
かほよ
)
き
少女
(
をとめ
)
の
巴里
(
パリー
)
まねびの
粧
(
よそほひ
)
したる、彼も此も目を驚かさぬはなきに
舞姫
(新字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
⦅いつたい、どうしたつていふのだらう?⦆さう思ひながら、もう少し近く忍び寄ると彼は一本の樹の後ろへ身をかくした。まともに月光を浴びてこちらを向いてゐる
少女
(
をとめ
)
の顔が輝やいて見える……。
ディカーニカ近郷夜話 前篇:05 五月の夜(または水死女)
(新字旧仮名)
/
ニコライ・ゴーゴリ
(著)
少女
(
をとめ
)
なれば姿は羞ぢて君に倚る心天ゆく日もありぬべし
晶子鑑賞
(新字旧仮名)
/
平野万里
(著)
玉名のや
少女
(
をとめ
)
索緒
(
くちた
)
て煮る繭のころろ小をどる玉白かりき
夢殿
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
手に雲雀料理をささげつつ歩みゆく
少女
(
をとめ
)
あり
月に吠える:02 月に吠える
(新字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
いのち
短
(
みじか
)
し、
戀
(
こひ
)
せよ、
少女
(
をとめ
)
ゴンドラの唄
(旧字旧仮名)
/
吉井勇
(著)
“少女”の解説
少女(しょうじょ)は、7歳から18歳前後の「女の子」「女子」。「幼女」はおおむね満1歳から小学校3年生(満8歳~9歳くらい)までを、「女性」「婦人」はおおむね満20歳以上を指す。
(出典:Wikipedia)
少
常用漢字
小2
部首:⼩
4画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“少女”で始まる語句
少女子
少女心
少女等
少女姿
少女時代
少女笠
少女連
少女小説
少女雑誌
少女魅力