“千曲”の読み方と例文
読み方割合
ちくま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
川中島のめぐる疎林や、丘の草にも、ほのかな緑がえ出して、信濃の春は、雪解ゆきげを流す千曲ちくま川の早瀬のように、いっさんに訪れて来た。
山浦清麿 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
久しぶりの千曲ちくま川はその林のはづれの崖の眞下に相も變らず青く湛へて流れてゐた。川上にも川下にも眞白な瀬を立てながら。
みなかみ紀行 (旧字旧仮名) / 若山牧水(著)
千曲ちくま川へ飛びこみ、のようにその流れを泳ぎ渡って、小牧山を乗り越え、それから須川の池へ身を隠してしまった。
赤い牛 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)