“緩漫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かんまん58.3%
くわんまん25.0%
なまのろ8.3%
のろ/\8.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
小さい人はその底の一部分を、黒くなって、寒そうに往来おうらいする。自分はその黒く動くもののうちで、もっとも緩漫かんまんなる一分子である。
永日小品 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その動作が如何にも緩漫くわんまんで、まるで焦点の合はぬ物体を無理に二つ重ねたと云つたやうな不自然な感じを起させた。
静物 (新字旧仮名) / 十一谷義三郎(著)
たとへば、緩漫なまのろふゆしりへにはなやかなはるめがるのをて、血氣壯けっきさかんわか手合てあひかんずるやうなたのしさ、愉快こゝろよさを、つぼみはな少女をとめらと立交たちまじらうて、今宵こよひ我家わがやりゃうせられませうず。
……あゝ、老人らうじんといふものは、んでゞもゐるかのやうに、太儀たいぎさうに緩漫のろ/\と、おもくるしう、蒼白あをじろう、なまりのやうに……