“魚鱗”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょりん54.5%
うろくづ13.6%
うろこ13.6%
ぎよりん9.1%
いろこ4.5%
うろくず4.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
河北軍のほうは、えき算木さんぎをおいたようなかたち魚鱗ぎょりんの正攻陣をいている。曹操の陣はずっと散らかって、鳥雲の陣をもって迎えていた。
三国志:05 臣道の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
春の新潮あらしほに乘つてくる魚鱗うろくづのやうな生々いき/\した少女をとめは、その日の目覺めに、光りをすかして見たコツプの水を底までのんで、息を一ぱいに、噴水の霧のやうな、五彩の虹を
(旧字旧仮名) / 長谷川時雨(著)
このしづくに、横頬よこほゝたれて、腕組うでぐみをして、ぬい、とつたのは、草鞋わらぢつたみせ端近はぢかしやがんだ山漢やまをとこ魚売うをうりで。三まいざる魚鱗うろこひかつた。
十和田湖 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
はまぐり貝は又物をき取るにてきしたり。魚鱗ぎよりんちたるままのもの貝塚かいづかより出づる事有り。
コロボックル風俗考 (旧字旧仮名) / 坪井正五郎(著)
すなはちその道に乘りていでましなば、魚鱗いろこのごと造れる宮室みや、それ綿津見わたつみの神の宮なり。その神の御門に到りたまはば、傍の井の上に湯津香木ゆつかつらあらむ。
竜王が鎮護遊ばすあの池に獺のもう筈もないから、それはきっと竜王が魚鱗うろくずの命を
(新字新仮名) / 芥川竜之介(著)