“ぎょりん”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
魚鱗70.6%
御林29.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
盛り上った所から四方へ拡がるに随って、反射の光は魚鱗ぎょりんの如く細々と打ち砕かれ、さざれ波のうねりの間にちらちらと交り込みながら、みぎわの砂浜までしめやかに寄せて来る。
母を恋うる記 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
星形をした大きな池には、赤はすや青蓮が咲きほこり、熱帯魚がルビイ色の魚鱗ぎょりんをきらめかせてゐる。樹間には極楽鳥のつばさがひるがへり、芝生には白孔雀くじゃくが、尻尾しっぽをひろげて歩いてゐる。
わが心の女 (新字旧仮名) / 神西清(著)
『そうかい、そいつは奇縁だな、俺も実は、御林ぎょりんの兵隊だった事もあるんだ。おいおい着物を返してやれよ、そんなボロを奪ってみても始まらねえ』
人間山水図巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
袁紹は、たちまち鉄甲に身をよろい、御林ぎょりんの近衛兵五千をひっさげて、内裏だいりまで押通った。
三国志:02 桃園の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)