“浪漫的”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ロマンチック46.7%
ロマンチツク20.0%
ろうまんてき6.7%
ロマンてき6.7%
ローマンてき6.7%
ろうまんちく3.3%
ロマンティック3.3%
ローマンチック3.3%
ローマンチツク3.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
そうしてこの道をもう少し辛抱強く先へ押して行ったら、自分が今まで経験した事のない浪漫的ロマンチックな或物にぶつかるかも知れないと考え出す。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
その時分は僕等もまた少年時代の心もちがぬけないで、たいさう純樸な若々しい情緒をもつて居たので、お互に浪漫的ロマンチツクな小曲をかいてゐた。
室生犀星の印象 (旧字旧仮名) / 萩原朔太郎(著)
実際こうした詩の情操には、何らか或る鮮新な、浪漫的ろうまんてきな、多少西欧の詩とも共通するところの、特殊な水々しい精神を感じさせる。
郷愁の詩人 与謝蕪村 (新字新仮名) / 萩原朔太郎(著)
しまいに「本郷台町の三階から遠眼鏡とおめがねで世の中をのぞいていて、浪漫的ロマンてき探険なんて気の利いた真似まねができるものか」と須永から冷笑ひやかされたような心持がし出した。
彼岸過迄 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
一つ一つの短い物語の底に流れる、絵を絶した浪漫的ローマンてきかおりも高い詩情こそその生命なのである。
絵のない絵本:02 解説 (新字新仮名) / 矢崎源九郎(著)
ふと、その過ぎ行く快樂の夢を米國の浪漫的ろうまんちく詩人アランポーが歌つた「おほがらす」の姿にして見た。レノアと云ふ世に亡き乙女をとめを戀して
ダンサア・スパイ、踊る女密偵、などといろんな浪漫的ロマンティックな名で呼ばれているマタ・アリは、ダンサアには相違なかったが、もちろん芸術家ではなかった。
戦雲を駆る女怪 (新字新仮名) / 牧逸馬(著)
またそれが目前の題材から浪漫的ローマンチックな気分を取り出したことも、直ちに非難すべきではない。『いでゆ』は『いでゆ』として存立の意義があるだろう。
院展遠望 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
どうせ自分には、無学でもあるし、浪漫的ローマンチツクの気分もないから気の利いたことは云へないが、何とかしてあいつのうはべの気分を破つてやりたいと思つた。
夏ちかきころ (新字旧仮名) / 牧野信一(著)